第5章 お金を借りるまたは返す

 会社は、自己資本を元手に設立し、そして、様々な活動を行いますが、その際に、金融機関等から融資を受けて、会社の活動を資金的に円滑に進めていくことになります。
 この章では、この融資に係る会計処理を説明していくことにします。

1 資金を借りる
 金融機関から融資を受けた際に用いる勘定科目を借入金といいます。借入金は、将来、現金を減少させるものなので、負債の勘定科目で。この借入金は、長期(返済までに1年以上を要する借入)と短期(返済までに1年を要しない借入)とに分けられます。
 例30:株式会社羽生商店は、大山銀行から3,000,000円を借入れた。利息3,000円との差額は、当座預金に預け入れた。

仕訳帳

借方
金額
貸方
金額
当座預金
支払利息 
2,997,000
3,000
借入金 
3,000,000

総勘定元帳
当座預金

借方
金額
貸方
金額
借入金 
2,997,000
   

借入金

借方
金額
貸方
金額
    諸口 
3,000,000

支払利息

借方
金額
貸方
金額
借入金 
3,000
   

 借入をした時には、貸方に借入金を記入することで負債の増加を表現します。その際の金額は、証書貸付による場合は、その証書の融資金額となります。また、手形借入の場合は、手形の額面金額となります。

2 借入を返済する
 借入を返済する時は、返済によって借入金という負債が減りますから、借方に借入金勘定を記入します。
 例31:株式会社羽生商店は、上記(例30)の借入金のうち、1,000,000円を当座預金から返済した。

仕訳帳

借方
金額
貸方
金額
借入金 
1,000,000
当座預金 
1,000,000

総勘定元帳
当座預金

借方
金額
貸方
金額
    借入金 
1,000,00

借入金

借方
金額
貸方
金額
当座預金 
1,000,000
   

 借入を返済した場合には、負債が減少することになりますから、借入金を借方に記入します。
 第4章の最後に示した以下の貸借対照表と損益計算書を基にして、例30〜例31までの取引を考慮して、再び、貸借対照表と損益計算書を作成してみましょう。

貸借対照表

資産の部
金額
負債及び資本の部
金額
現金
当座預金
受取手形
商品
創立費
開業費
損失
合計 
3,632,200
4,590,000
350,000
450,000
500,000
200,000
  747,800
10,470,000
支払手形
買掛金
未払金
資本金
 
 
 

合計 

150,000
200,000
120,000
10,000,000
 
 
 

10,470,000

損益計算書

費用
金額
収益
金額
仕入
給料
法定福利費
旅費交通費
通信費
広告宣伝費
水道光熱費
交際費
福利厚生費
賃借料
消耗品費
合計 
1,000,000
200,000
5,000
41,000
1,800
120,000
40,000
10,000
200,000
400,000
  80,000
 2,097,800
売上
損失
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

合計 

1,350,000
747,800
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 2,097,800

貸借対照表

資産の部
金額
負債及び資本の部
金額
現金
当座預金
受取手形
商品
創立費
開業費
損失
合計 
3,632,200
6,587,000
350,000
450,000
500,000
200,000
  750,800
10,700,000
支払手形
買掛金
未払金
借入金
資本金
 
 

合計 

150,000
200,000
120,000
2,000,000
10,000,000
 
 

12,470,000

損益計算書

費用
金額
収益
金額
仕入
給料
法定福利費
旅費交通費
通信費
広告宣伝費
水道光熱費
交際費
福利厚生費
賃借料
消耗品費
支払利息
合計 
1,000,000
200,000
5,000
41,000
1,800
120,000
40,000
10,000
200,000
400,000
80,000
   3,000
 2,100,800
売上
損失
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

合計 

1,350,000
750,800
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 2,100,800