支援事例詳細

水熱反応処理消化下水汚泥を用いた高機能リン酸肥料の開発

水熱反応処理消化下水汚泥を用いた高機能リン酸肥料の開発

長崎三共有機株式会社

長崎県長崎市

【連携体】

  • 末永果樹園

事業内容

東部下水処理場で採用されている、三菱長崎機工株式会社が新たに開発した技術「水熱反応処理」の処理過程において、従来の下水汚泥とは異なる「消化汚泥」が発生。これを原料とした『高機能リン酸肥料の研究開発』及び出来た肥料の『栽培実証試験』、『土壌改良効果』の確認を本助成事業を活用して実施する。

水熱反応処理消化下水汚泥を用いた高機能リン酸肥料の開発

事業実施体制

新商品又は新役務の内容とその市場性・競争力

新規性

高機能リン酸肥料の原料となる「消化汚泥」は、三菱長崎機工株式会社が新たに開発した「水熱反応処理」技術を用いて処理。コンポスト化に適した(1)高濃度のリン酸含有、(2)雑菌の無菌化、(3)易分解性という特徴を有し、従来のものより、高機能で作物への効果が高く、土壌改良効果のある新製品をつくることが可能である。

市場性

現在、日本では年間約6,500,000トンの有機肥料が流通しており、近年は東南アジア向け出荷が急増。また日本国内では、リンは100%輸入のため、リン資源国の出荷調整によって、農業用肥料の価格が上昇。そのような理由から、下水汚泥に含まれるリン資源の有効利用について活発な議論がなされている。

成長性

末永果樹園では、これまでより肥料成分が高く、土壌改良効果のある肥料を他商品より安価で購入して使用でき、価値の高い作物を作ることが可能で、利益率も向上する。また栽培試験において、長崎の主力農産物の一つであるみかんの他、新たな品種のテストに取り組み、さらなる経営の安定化を図ることができる。

実現可能性

長崎三共有機株式会社では、二十数年間の肥料製造技術・販売実績があり、既に下水汚泥を原料とした商品の肥料登録(農林水産省)を行っている。開発製品についても登録済の規格で販売でき、法的な問題等クリアしている。また、現在バラ積み運搬や袋詰した肥料を販売しており、袋詰め肥料については、昨年度、1,200トンを出荷し、1,200万円を売り上げた。今年度は既に半期で1,000トンを達成しており、新肥料を開発することで、将来的には袋詰め肥料の出荷量を年間3,000トンまで増やすことを目指している。

地域活性化への波及効果

末永果樹園においては、利益率が向上し、新品種のテスト栽培によりさらなる経営の安定化が見込まれる。この新肥料は、下水汚泥が原料のため、質の良い製品を安価で提供でき、厳しい経営状況にある営農者の利益率の向上に寄与できる。さらに、下水汚泥の有効活用の促進や、関連企業の取扱量増加による売上向上、国外への輸出増加による長崎港の活性化なども期待できるものと思われる。

代表企業等の連絡先

長崎三共有機株式会社
所在地:長崎市赤迫町3-13-3
電 話:095-856-1100
FAX:095-856-1400
HP:http://www.n-sankyo.co.jp/

採択日:平成26年12月15日